次回ライブ&普通酒のススメ?「巌乃泉 普通酒」(神奈川県、相模原市、清水酒造)他
いや~、放置しましたね~。
気が付けば年も明け、既にニクの日さえ終わってましたよ。
ライブが無いとこうも怠惰になるとは。
で、ライブあります。
OBの企画といいますと異種格闘的な危険な匂いがプンプンいたしますが
我々、いたって普通の人の普通のパンクバンドですので
普通にやらさせていただきます。
なので、普通酒を飲むべきであるとワタクシは思うのですよ。
某日本酒バーが看板に「不味い酒を飲む暇は無い」などと書いていらっしゃりますが
普通にちゃんとした工程を経て造られている酒って不味いのあるんすか?
確かに残された酒人生は限られているかもしれません。
ならばいい酒(=高い酒?)を飲んどいた方がよいのかもしれません。
が、Bic Money叩きつけられる程、稼いでもいませんですし
毎日の事ですから安くて美味しいにこしたことはありませんですよね。
また普通酒と言えば地元流通、消費が基本のようですので
蔵の深部にちと触れた様な、ちっぽけな優越感に浸れて恐悦至極てな具合。
それでは神奈川酒から参ります。
神奈川最古の蔵にして県内でも相模原市以外では中々お目にかかれない銘柄で、
県外ではきっと売ってはいないと思われます。
ワタクシは橋本駅のイオンにて購入しました。相模大野のSAGAMIXでも目撃。
購入した当時はたしか山廃だった筈ですが後に前出「かながわの酒を楽しむ夕べ」
にて蔵元にカラん、いや聞いたところ山廃は止めてしまったとの事。
こちらの蔵の山廃といえば緑のラベルの山廃本醸造でしたが、
穀物っぽい雑味感を含んだカラメル風味が在りながらキレは良く、
その流れを汲んでいますが更にスッキリさせた感じでこちらの方が飲みやすいです。
山廃というだけで燗もよろしいのは皆様お察しの通りですがぬる~50度超えまで全対応。
個人的には常温が最も好みではございましたが。
Local Drunks向け普通酒の正しい在り方ですね。
あれ?山廃シール貼ってないな?この時点で山廃、廃だったのか?
「柏 楽水」(相模原市 久保田酒造)
相模灘銘で県外にもウッて出ておられる久保田酒造さんが元々、醸していた銘柄です。
蔵の販売所に赴き購入したのですがその際、デッドストックの楽水お猪口やら灰皿やらが有り
コレクター魂焦がして購入しますと女将さんに言ったところ頂きました。有難うございます。
相模原酒販組合、手印銘柄の「丹沢ほまれ」(中身は上記、本醸造?)
よりもさらに辛口でアルコール感も有りますが米の甘味も感じられます。
燗をつけると甘味が立ってくる感じで50度超えるとアルコール感が飛び甘味が増しました。
熱めの燗がお好みの貴兄には有難い酒質ですね。
イヌも一服きめながら猪口で一杯と
普通酒のしぼりたて原酒です。期間限定品ですね。
「多摩ほまれ」ですが、元々は平成7年まで向ヶ丘遊園の近くに有った川崎酒造さんが醸していた銘柄でした。
ワタクシも30年くらい前、遊園のダイエー近くに住んでた頃は
そんな蔵が近所にあった事さえ知らずに飲んでいました。
スペックは忘れましたが瓶もラベルも当時と同じと思います。
本当の登戸Old School Drunksには絶大な支持がある様で毎年心待ちにしている方もおられるとか。
さて、お味の方。
しぼりたてなのでフルーティですが糖類添加なのでか甘味が強く
トロッとしていてアルコール20度と意外とストロングスタイル。
その割には飲みやすく危険なのでロックなんかでもよろしいかと思います。
加糖でもうまいもんはうまい。
「報徳娘」(山北町 川西屋酒造店)Out Of Print
近年出ていたちと洒落っぺえ白いラベルの報徳娘とは異を唱える重圧な昔ながらのラベル。
試飲会にて蔵人の方がタンクに中途半端に残った酒をブレンドしているので
かなりの上級酒も入っているから一番好きと言っておられました。
かくしてそのお味は…
これはもはや乳酸菌飲料「毎日マ、みんなでミ、毎日みんなでマミー」(ZAMZA)の如し。
燗はサラッとした感じになってきますがぬる燗までが好みでした。
好き嫌いはハッキリ判れるかもしれませんが個性的で面白いお酒です。
ええ、勿論、ワタクシは前者ですよ。
惜しむらくは廃盤。
イヌも「オレのおなかもお祭り騒ぎさ~」と歌っております。
「養老 松美酉 精選」(松田町 中澤酒造)
これまたクラシカルなラベルデザイン。よく見ると養老が入っています。
蔵見学の帰り際に購入したのですが女将さんと鍵和田さんがニヤニヤして美味い理由が有るとこぼしてました。
きっと報徳娘の様に上級酒の余りをブレンドしているのではないかと推測。
スッキリとした辛口で飲みやすくどの様なアテにも合わせ易そうです。
燗はコクが増してとてもよろしいかと。ぬる~50度まで位が好みでした。
イヌもニヤニヤしてますよ
神奈川を経て静岡から
横浜の銘店「たらふくちゃん」でも燗酒などにハウス日本酒として採用されている事からしても
そらもう美味いに決まっておりますよね。米の旨味、甘みも在りながら素晴らしいキレ。
冷~熱燗まで、お美事にございます。
が、熱海では中々取り扱っている酒店がありません。
逆にKaGO屋さんやKishooさんなど都内、横浜の有名地酒店の方が普通に手に入りますね。
値段的に4合756円(税込み)と、もはや普通酒価格なので。
修善寺にあるこちらの蔵、昔ながらの石垣や建物と工場チックな部分も併せ持ち、
意外とデカいですが販売所に伺ったら無人。
おじいさんとおばあさんが奥に居てやっと出てくるのんびり感が良いですね。
元々、販売所では試飲し放題でやっていたそうですが前出の某バンドの様な輩が多く今は止めているそうです。
伊豆半島には他にも評価の高い中伊豆ワイナリーも在りますが日本酒蔵はこちらのみ。
なので、こちらのお酒、伊豆の旅館ではおなじみの銘柄です。
某純米生無濾過原酒至上主義のブログ上がり日本酒ライターとやらが
かなりコキおろしていやがりましたが何様だお手前?
まあ、全ての愚かなイズムは一方的な差別の上に成り立ってますからね。
おっと、いけませんね。怒らないんでしたワタクシ。
で、このお酒、ワタクシにとっては美味いですよ。
蔵元の「折角、農家の方々が作ってくれた米をなるべく削りたくない」という
時代に逆行するコンセプトの元、どんな野趣溢れる酒質かと思いきや
スッキリと辛口で非常に飲みやすくちゃんと米の甘味やコクも感じられます。
そりゃ勿論、燗つければ甘味やコクが膨らんで美味いです。ぬる燗までが好みでした。
華やかさ、派手さなどとは無縁な感じではありますがアテを選ばない万能な食中酒ですね。
と、書いておきながら写真が見つからなかったのでさっき買ってきました。
と、ここまで書いて思ったのは普通酒は中々ヤルという事ですがネックは地元以外で購入しづらいという事ですね。
(喜久酔は別ですが)
となりますと交通費を考えると割高となり結局のところ無理してBic Moneyはたいて買う必要なしなのか。
蔵近辺に出向いた際、お土産とかで買ってみるも一興。
あ、勿論、フトコロに余裕あれば飲みたいと想う酒、買った方がイイですし
昨今は地酒屋さんやスーパーの酒販場の企業努力でイロイロ定価で買えますし。
と、何を書いていたのか自分でもよく解らなくなってきたので
今回はこれくらいにしといたるわ。
最後に全国的にコンビニで買えるのではないでしょうかという普通酒の名作。
何せ、菊姫ですからね。美味いですよね。
熟成感の有るウマ口の酒が好きな方はたまりませんよね。
これがまたコンビニでは4合瓶が意外と売れ残っていて更に瓶熟成してるのが多いのですよ。
コンビニって通年、24時間温度変化少ないですし
多少の紫外線ダメージはあるかもしれませんが棚の奥の方を漁ると…
ワタクシ、稲田堤のファミマで+2年(総熟成3~4年)物、埃かぶってたの発掘いたしましたよ。
更にまろやかになった感もありながらアル添なのでキレは健在。
最早、普通酒以外の何物でもなし。だって書いてあるでしょ。
本場は姫の方なんでしょうが。